ここ数年愛用している旧型のiPod nano(容量2GB)について、突然Appleからの広報メールが届き、内蔵するリチウムイオン電池の不良で、発熱し最悪破裂する危険があるので、回収修理するとのリコール・メッセージが届いた。
詳しくはHPで対象機種と製品のシリアルナンバーで確認をして欲しいと。早速、Woodpecker-Mのものと2台のシリアルナンバーをチェックしてみたら、なんと、2台とも該当していた。
Appleの製品はiPhoneを初めとして、いずれも裏蓋が開かず電池を直接見たり、交換することが出来ない構造になっている。リチウムイオン電池の破裂といえば、まず電池ケースが膨張してくるという外観症状が現れる。しかし、2台とも幸いなことに、購入してすでに4~5年たっているものの、ボディ裏側がふくらむという事態にはなっていなかった。
(4~5年前に購入した旧型iPod nano)
まあ、無償で安全な電池に交換してくれるというのであれば、依頼しない手は無い。早速、HP画面で2台の修理申請手続きをすると、翌日の夜、宅配便業者が自宅にiPod nanoを引き取りにやって来た。なかなかお客様本意の対応である。宅配業者は、iPod nanoを丁寧に専用の輸送用小箱に納めて、Appleの国内サービスセンターに発送してくれた。あとは、電池交換をして戻ってくるのを待つばかりである。
それから1ヶ月くらいして、ある日Apple社から宅配便が2つ届いた。やっと修理完了して戻ってきたーと思い、開けてびっくり!箱の中には、四角い小型の最新型 iPod nanoが入っていた。それも、8GB仕様のもので、4倍の容量になって戻ってきたのである。おまけにFMラジオチューナー付。
(最新型 iPod nano :参考写真)
入っていたメッセージを読むと、我々のiPod nanoは、もう交換する電池がもう無くなったのだそうだ。それで新製品を替わりに送ったというのである。よい対応をしているではないか!!
もっとも、電池が万一破裂して怪我をするなどの人的被害が出たりすると、マスコミに大きくたたかれ、膨大な損害に及ぶと読んでの対応であろうとは思う。しかし、車や大型電気製品でもない、1万円程度のiPod nanoのリコールにこれだけのサービス対応と交換を行うということは、お客様を第1と考え、大事にする企業コンセプトによるものであり、それが感動的で素晴らしいのである。まさに、「企業は、お客様に感動を与えなければならない。」という、経営ビジョンの核心をついた言葉通りである。
私は、このような企業風土形成を目指して経営改革活動を推進してきたせいかもしれないが、こういう企業に実際に接すると、非常に嬉しく、清々しい気持ちになる。