相当寒いのを覚悟の上で3年ぶりのスキーにWoodpecker-Mと出かけた。
ここ10数年、スキーといえば志賀高原に行くようになっている。景色、雪質が最高で、変化に富んだコースで滑り甲斐のある大変魅力的なスキーエリアである。しかし、それは天気が良ければの話で、2月はほとんど冬型の気圧配置なので降雪が普通だ。この時期晴れる機会は極めて稀なのでいつもは3月に行っていた。それでも敢えて2月に行く気になったのは、車を12月に四駆に替えたからかも。
<標高1950mからの志賀高原の眺め>
3連休に行こうと計画し、ネットで宿泊予約を入れようとしたら、いつものホテルがなんと廃業していた。それほどスキー場は閑散としているのか?と思ったが、そうではなかった。Webサイトを読むと、「ホテルサンルート志賀高原」は、サンルートグループとの契約を終了したので提携を解消したとある。このホテルはゲレンデに近く、設備、サービス、食事も適度に良くて、ほとんど定宿としていたのだがとても残念だ。
そうこうしているうちに、宿の確保に遅れてしまい、なんとか9日の1泊だけ焼額山のプリンスホテル南館の予約を取ることができて、ようやく出かけることになった。
朝5時半に自宅を出発。いつもは4時には出ていたのでこれは相当出遅れている。根性がなくなったものだ。中央道は、前日8日夕方から笹子トンネルがようやく上下線とも全面開通して、両車線に車がぎっしりで、早朝なのに明らかに交通量が多い。嫌な予感がした。
途中、長野道の姨捨SAで休憩してあと少しと思いきや、悪い予感は的中、上信越道の更埴ジャンクションから信州中野インターで降りるまで約30kmをノロノロと大渋滞に巻き込まれた。いつもは20分のところを延々と2時間もかかり疲れ果てた。この区間でこんな渋滞は初めてである。
その原因はインターを降りる時に判明した。信州中野から先の新潟方面が積雪によりチェーン規制がかかっており、タイヤチェックのため片側1車線にして係員が見ていたからだった。車線を制限しないで2車線で見ればいいのに!迷惑このうえない。
結局、信州中野で降りた車は数台で拍子抜け。大半がこの先の妙高高原とか黒姫高原、斑尾高原など上越方面へ向かう車だったのには驚いた。
志賀高原は、この先積雪で急カーブ急坂の山道を標高1700mまで30分ほど登るので敬遠されるのだろうか。それでも1998年長野オリンピックの際に、道が整備されてからは、少しは走りやすくなったものだ。
湯田中温泉、渋温泉を過ぎて、いよいよこれから山道にさしかかり上林温泉の先からいよいよ圧雪の登り坂に入ったと思ったら、前の車が突然ハザードランプを点滅させて止まった。何があった?と思いきやこれがノーマルタイヤでチェーンもつけていない。駆動輪が空転している。この道をこんな装備で登ろうとするのがいるから恐れ入る。坂の手前に広いチェーン装着場があったばかりなのに。坂の途中で動けなくなってからチェーンを付ける車がその前に4、5台止まって作業していた。呆れてしまう。
こちらは4WDの4輪スタッドレスなので何の問題なくスイスイと雪の坂道を登り、お昼前の11時にようやくホテルに到着。自宅を出てからなんと5時間半もかかった。あの渋滞がなければ3時間半くらいで来られるところだ。
この時間ではと、午後からのリフト券にして明日と合わせて1.5日券を購入。リフトのゲートシステムが今シーズンからリニューアルされていた。鉄道の改札と同じSuica等のICカードシステムのようだ。受信感度がいい。
<奥志賀高原ゴンドラ>
正午から滑り始めるが、3年ぶりのスキーというのは、なかなか体がいうことをきかなくて、滑り方を忘れている。1日目は危なっかしいので、できる限り安全を重視して丁寧にゆっくり滑ることに徹した。
この日はプリンスホテル経営の焼額山とその隣の奥志賀高原のコースを滑る。奥志賀はボーダーは立入禁止で、スキーヤーだけなので空いており、静かで落ち着いた雰囲気なのでなかなかいいところだ。
天気は午後から晴れてきて、本当にラッキーである。しかし焼額山の頂上、ゴンドラを降りた標高2000m地点は、気温マイナス10℃。滑っていると冷たい空気で鼻水が出る、そしてそれが凍るという情けない有様。
<奥志賀高原最大の急斜面の上から、奥志賀高原ホテルを望む>
プリンスホテル南館前の第2ゴンドラ乗り場は結構な行列ができて混んでいる。スキー人口がピークだったバブル期1993〜1994年シーズン1800万人から昨シーズン600万人へと1/3にまで減ったというのは、ここでは全く感じられないのだが…。志賀高原はかつての異常な混雑はないにせよ、まだまだ人気のあるスキー場だからここ10年間はあまり変わっていないというのが実感だ。小規模なスキー場から淘汰されてくるのだろう。
途中、レストランで休憩をとりながら滑りつつも、さすがに普段使っていない太ももの筋肉が限界を迎え、早々と4時前に切り上げてホテルに戻った。湯船で筋肉をほぐして明日に備えた。